クモは好きですか?その2
前回、書こうとして書けなかった、『ケアシハエトリ』について書いていきます。
今回も前回同様『クモはなぜ糸を作るのか?糸と進化し続けた四億年』の内容からです。
他のクモと同じように巣は地面に対して水平か垂直の円錐型の巣を作るんだけど、
あえて他のクモの巣の近くに陣取るんだよねー。
ケアシハエトリもクモの巣を張るから飛び回ってる虫(飛翔昆虫)が巣にかかるんだけど、少ししか食べない。
せっかく獲れた虫をなんで少ししか食べないのかな?
それはケアシハエトリが他のクモを食べるから!
クモの狩り方が虫とは思えないほど賢いんだー!
狩り方っていうのが・・・
①他のクモの巣の近くに自分の巣を作る
②自分の巣に掛かった虫をエサにして他のクモをおびき寄せる
③自分の巣に他のクモが侵入してくる
④エサが動いて振動したように感じるリズムで糸を刺激し続ける
標的のクモがエサに近くまで続ける。一時間以上やることもある
⑤標的がエサに近づいて動き始めたら、そのリズムに集中して糸を弾き続ける
⑥自分の射程範囲内に入ったら襲いかかる
この手順って人間がやる魚釣りに似てるような気がする・・・
クモってこんなに賢くて忍耐強い種類もいるんだね(驚)
本当はケアシハエトリの一番の好物は他の種類の『ハエトリクモ』なんだよねー
ハエトリクモの狩り方はさっきの狩り方とは違って、忍者のように狩るんだよ。
その狩り方が・・・
①待ち伏せ用のケアシハエトリの巣から出たもつれた糸にハエトリクモがぶつかるか、
ハエトリクモの存在に気づく
②標的の真上まで綱を伝って移動する
ゆっくり、少しずつ、たまに止まったりしながら徐々に徐々に距離を詰めていく
この時、途中で気付かれてハエトリクモが移動したら一緒に移動して同じ事を繰り返す
③ハエトリクモの真上に到達する
④急降下して牙を突き刺して毒を注入する
⑤毒を注入されたハエトリクモは数秒で死亡する
⑥死亡後は巣に持ち帰って、ゆっくりと食事する
ハエトリクモの狩り方ってスパイ映画で暗殺するシーンみたいだね。
ケアシハエトリのエサの捕り方を知った時は『クモってすげーー!』ってかなり
感動したよ。でも、クモが苦手っていうことは克服できてないけどね。
本の内容としては本当に一部分しか触れてないけど、一番感動したところなので
書いてみました。
この本のメインテーマはクモの糸が進化するとクモ自体も進化して生息場所が変わってそれが繁栄に繋がっているとか、クモの糸を中心に生物の進化とかプロテオミクスとかの話とかになっています。
あとは、糸を進化させたクモたちがどんな所でどんな風に糸を活用しているのかにも言及されているので興味があれば読んでみるといいと思います。
かなり、身近な生物であんまり深く考えることがなかったクモだけど、この本を読んでからは
クモを見かける度に足を止めて少し観察するようになりました。
この本で紹介されているクモとか糸とかの他の話は、また別な機会に書いていこうと思います。
次回は子供の貧困か恋人にするとちょっと怖いかもしれない人の話を書いていこうと思います。
最後までお付き合いありがとうございました。
- 作者: Leslie Brunetta,Catherine L. Craig,宮下直,三井恵津子
- 出版社/メーカー: 丸善出版
- 発売日: 2013/06/29
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